「行きすぎたジェンダーフリー教育」は都市伝説?

『創』9・10月号の「ジェンダーフリー叩きと荒川区条例案撤回騒動」より:

林氏が問題として例示したのは〈男女の肌と肌が触れあうような騎馬戦や棒倒しをやるとか、同じ教室で着替えさせる、男の子を「くん」と言うのはいけない「さん」付けにするとか、男子と女子の体育着を同じにするという性差を否定するような教育が行われ、報道されている。下駄箱は同じにする、名簿は別にしないなど、ありとあらゆる事例が報告されている〉というものだった。

これは荒川区男女共同参画社会懇談会の第7回会議での「行きすぎたジェンダーフリー教育」についての林道義氏の発言。

僕的には下駄箱や名簿は正直どうでもいい、さん付けはビミョーとか思いつつ、騎馬戦や着替えは正直うらやましい、じゃなくて、いかがなものか、という感想。なんですが、このあたりはどうもデマらしいとのこと。上の記事の続き:

ちなみに、林氏のような指摘は、昨年7月、鹿児島県議会でも行われていた。「行き過ぎたジェンダーフリー教育」の実例として、県議会議員が、川崎市・福岡県では男女一緒の更衣室で着替えをさせられている、国立市では高校の修学旅行で男女一緒の部屋に宿泊させられた、体育の授業で男女を分けないで騎馬戦をさせているなどを挙げた。これらの事例は『週刊新潮』の記事や筑波大の中川八洋教授の執筆した冊子が原典であったり、高橋氏の調査だったりしたが、「南日本新聞」が情報源をさかのぼっていったところ、執筆者らが直接確かめた話ではなく、一緒の着替えの話は、問題にされた高校で「一度、急いだ女子が同じ教室で着替えた例があっただけ」、男女同室の宿泊は「報告がない」(東京都教育庁)、騎馬戦については東京都女性財団の作成したビデオにあるとされていたものの、騎馬戦ではなく、一般的な「組み体操」だったことを明らかにした(03年8月5日付)。いってみれば「都市伝説」のたぐいだったようだ。一方、男女混合名簿は完全実施に近い自治体もあり、日常の光景としてすでに定着している。

なんだこりゃ。てっきり日本のどこかに『ウッハ!ハーレム学生寮』みたいな学校があるのかと思ったのに。残念。じゃなくてしっかりしろ林道義氏。

(追記) 「都市伝説」は言い過ぎかも。[id:rna:20040902#p3] を参照。