公安による不当逮捕について。

元になった事件は、

  • 市民団体「アジア連帯講座」のメンバーが逮捕
  • 理由は「運転免許の住所が引っ越し前の実家の住所だった→免状不実記載」
  • 逮捕と「同時刻に」所属市民団体の捜索が行われた

という話で、少なくとも表面上は [これはひどい] タグが付いて当然のもの。

ただ、公安というのは汚れ仕事をするところで、ひどいことをするのが仕事とも言えるわけだから、単純に不当逮捕とか言ってみてもしょうがない(公安の存在そのものを否定するのなら別だが)。「ウヨク」な方々が言うように重大な犯罪を未然に防ぐための緊急処置かもしれないのだし。*1

公安を擁護する名無しさんみたいに「公安が逮捕するのだから相当の理由があるのであろう」と推定するのはある意味当然で、そういう推定が成り立つようでなければ困る。

問題は本当に「相当の理由」があったのかということで、理由の相当性と予測された危機の緊急性や規模との兼ね合いで評価されるべきだと思う。ガセネタ掴まされてるだけとか、マジで言論弾圧したいだけとか(それこそ「公安に逮捕されたのだから悪い団体だ」と印象づけるため、とか)だったら、一個人や団体の権利侵害どころの話じゃすまない大問題だ。

というか、空振りに終わった捜査の本当の目的というのが公開されて批判にさらされたり予算減らされたりするようでないとやりたい放題のモラルハザードになってしまうのだが、制度的にはどうなっているんだろう。

ところで、

自分が警察に目をつけられることなど決してあり得ない、というこの根拠のない自信は一体どこからきているのだろうか?
すすんで奴隷になりたがる人々 (PLANET OF THE APES! NOT MONKEYS!)

根拠ならありますよ! 歴史的に見ても公安は左翼の監視がメインの仕事だし(と、左翼の人も主張している)「極左110番」はあっても「極右110番」はないわけです(参照:google:"極左110番"]、[google:"極右110番")。まあ、分断統治は基本だし、犬は飼い主を疑わないものだし。

追記: ちなみに僕は、

1996年頃、オウムのサティアンショップに出入りしてた(事件後信者になった女性の話はその時聞いた)ので既に公安の何かのリストに載ってる可能性は高いです。ていうか、出てきたところに警官がやってきて名前を書くように促され、嫌な感じはしたけれど、オウムとトラブルになった時の保険になる可能性も考えて名前を書きました。



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*1:僕としては現時点でかなり心証悪いですけど。相当にヤバい状況だったのなら逮捕から一週間以上経って何がヤバかったという話がマスコミに出てきてもよさそうなものだし。