選挙権と責任

眞鍋かをりの棄権を批判するトラバを読んでいるとなんか選挙権について僕には納得できないような見解がちらほら。

選挙結果の責任というのは、棄権しようが投票しようが誰に投票しようが等しく有権者全体の連帯責任でしょう。良い政策による利益を野党に投票した人が受けられないなんてことはないし、悪い政策による損害を与党に投票した有権者が賠償するなんてこともないんだから*1

だから「棄権した人は政権の政策による不利益に対して文句言う資格はない」みたいな物言いは意味がわからない。文句は言えるでしょ。「文句言うからにはその主張を伝えるべく次からは投票しろよ」って言うのならわかるけど、何で「資格はない」なんて話になるのか?

文句を言って法に従わないという話なら、それは棄権してようが投票してようが関係なくそんな資格は誰にもない。合法的なプロセスを経た合法的な政策の結果被った不利益を後から取り返す権利はないという話なら、それもやはり棄権してようが投票してようが一緒。投票したことで何かの権利が発生するわけじゃないし、棄権したことで何かの権利を失うわけでもないのだ。

まあ、棄権した人が選挙終わってから選挙で争点になってた政策に文句付けたら「何を今更」とは思うが、それって別に資格の問題じゃなくて単に「終わった議論を蒸し返されても困る」というだけの事ではないか。新しい論点から議論を始める分には構わないだろう。それにしてももっと早く言ってくれればよかったのにとは思うだろうが、早く言わないならもう言うなって理屈にはならないだろう。


*1:何故そうなのか、匿名投票だから仕方なくなのか、積極的な意味があるのか僕はよく知りませんが…