朝日、産経、読売の31日付け社説に再犯防止策(ミーガン法という名前は出てこないがそれ系の話)を求める声が。毎日の社説にはこの件に関する記述なし。
朝日は性犯罪が再犯性の高い事を指摘し、イギリスの制度(住所登録と監視)を例示。
朝日 ■女児誘拐犯−−性犯罪から子供を守れ:
子どもに対する性犯罪者が繰り返し犯行を重ねる傾向が強いことは、よく知られている。前歴があるからといってすべてが再び犯罪を重ねるわけではないが、だからといって再犯を簡単に許してしまう現状でいいはずはない。
英国では、子どもを狙った性犯罪の前歴を持つ者は、地元の警察署に住所を登録するよう法律で義務づけている。再犯の恐れのある前歴者に無線標識をつけて監視する対策まで検討された。
人権に絡む問題だけに慎重さは必要だが、子どもの人権もまた十分に擁護されなければならないのだ。
子どもに対する性犯罪は、どこの国でも大きな悩みだ。途上国の子どもの買春やインターネットを通じた児童ポルノの広がりで、欧米の国々は90年代に子どもを守る法整備に取り組んだが、日本で禁止法ができたのは5年前だ。日本はいまなお児童ポルノの大供給国である。
産経は再犯防止についてイギリスとアメリカの制度(前歴者の情報の公開)を例示。また再犯だけでなく性的指向そのものにもフォーカス。
産経 ■【主張】奈良女児殺害 凶悪犯逮捕が最大の防犯 :
しかし、逮捕された小林薫容疑者は以前にも、幼い女児ばかりを狙っていたずらを繰り返し、警察に逮捕されていた。女児に異常な興味を示す、このようなロリコン趣味者を今後、どのように取り締まっていくか、警察当局に突きつけられた課題であろう。
同容疑者は中学生のころから、わいせつ雑誌やロリコンビデオなどを買いあさり、幼女への異常な性的興味を示していた。今回もこの延長線上で起こした残忍な犯行だった。
昭和六十三年から翌年にかけ、東京都と埼玉県で発生した幼女連続誘拐殺人事件の宮崎勤被告(最高裁に上告中)の犯行と極めて酷似している。同被告も幼女に対する異様な性的興味が高じた末の犯行だった。
幼女が下校途中に誘拐、殺害される事件は後を絶たない。その動機の大半が、「いたずら目的」である。また、小林容疑者のように再犯の可能性が極めて高いのも事実だ。
米国や英国では、地域により再犯の恐れが強い性的異常者については、顔写真や住所を公表している所もある。わが国も犯罪防止の観点から、このような制度を取り入れるかどうか、その是非を真剣に論議したい。
読売も再犯率の高さを指摘。具体的な法制度は挙げず、地域の防犯ネットワークという曖昧な記述。
読売 [奈良誘拐犯逮捕]「子供をどう守るか、課題は重い」
動機は、わいせつ目的だった。以前にも、やはりいたずらしようと女の子を狙って逮捕されたことがある。
性犯罪は再犯率が高いとされる。再犯防止の措置を考える必要がある。
(中略)
奈良事件の現場周辺では住民の不安が高まり、子供の遊ぶ姿も見られなくなった。このため、商店が不審者の早期発見に努める「安全モニター」になったり、子供の駆け込み場所に「110番の家」を設けたりする取り組みが広がった。
実効を上げるには、学校や警察、地域社会の連携が欠かせない。子供を見守る大人のネットワークが必要だ。
子供が犯罪に巻き込まれる事件は、いつでもどこでも、起こり得る。地域の身近な問題として、危機感を持った取り組みが求められている。
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- ネオリベラリスティックな衝動に抗して(ミーガン法 Part 4)
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