FPS は(日本では)なぜ流行らないのか

言うほど俺もFPSやってるわけでもないんですけど、今までやったFPSは例外なく面白いと感じた人間なので、なんで君らがやらないのかよくわからない。わからないなりにちょっと考えてみると、一般的に言われていることがいくつかあるのでそれにひとつひとつ反論していきます。
FPSをやったらいいじゃない (おれはおまえのパパじゃない)

まあ、どう考えても「反論」というのはネタなんだけど、無粋にもマジレスすると、思うに FPS のインターフェースは「銃を撃つ」という感覚をシミュレーションするに特化しているため、銃を撃つことに興味のない人にはいまいちピンと来ないのではないか。

「自分の視点がそのまま画面上に表示されている方が、より単純にゲームの世界に没入できると思うのです」ということだが、一人称視点が本当にリアルな没入感を与えてくれるかというと、確かに視覚的なリアリティはあるのだが、ゲーム内の物体とのインタラクションは不自然になってしまう。

物理シミュレーションで物体の運動はリアルになってもキャラクターが物体を操作する部分はヒューマンインターフェースの限界で、ショボいままだ。Half-Life 2 のグラビティガンは苦肉の策といった感じで、面白くはあるけどリアルじゃない。FPS じゃないけど Second Life でモノ作る UI も、3D CAD ソフトの UI そのままで全然リアルじゃないよね。

それはどんなゲームでもそうなのだが、FPSの場合は一人称視点のせいで対象との位置関係が把握しづらいため、余計にもどかしい思いをしてしまう。ゲームは仮想世界とのインタラクションを楽しむものなのだから操作に適した表示こそが必要なのだ。

しかし「銃を撃つ」という操作に限るなら、標的を狙って撃つというアクションは視線と作用の方向が一致するため、一人称視点が最適となる(3D 酔いは別にすれば)。だから、FPS は First Person Shooter なのだ。

日本人は一般に銃を撃つということに親しみがないので、FPS の一番オイシイ部分が楽しめない、脳汁出てこない、ていうかそれが楽しそうだとは思わない、という人が多いのではないか。FPS プレイヤーってやっぱ軍オタとかサバゲー経験者が多い印象あるなぁ。そのあたりアメリカなんかとは、あるいは徴兵制のある韓国なんかとも、違うのだと思った。