閃輝暗点

昨夜会社で仕事をしていたら突然視界中央の文字が見えにくくなった。ちょうど太陽光がガラスに反射したのを見てしまって目の奥に小さな残像ができて視界に被っている時のような感じだが何かが微妙に違う。直前に何か光を見たような気はしたのであたりを見回したが、強い光を出したり反射したりするものは何も見当たらない。

メガネに異常はないし洗面所の鏡で眼球を見ても異常は見つからない。残像ならしばらくすれば消えるだろうと思って少し様子を見ていたが消える気配がない。部屋の中で一番明るい光源である天井の蛍光灯を見て目に残像を残してみたが、視界中央の違和感はやはり感じが違う。蛍光灯の残像が消えても違和感はなくならない。

それどころか気が付くと違和感が段々広がっている。最初はほとんど点だったのが、少し幅を持った円弧の形に広がっている。目を閉じると明るい塊のようなものがだんだんくっきり見えてくるようになった。目に何か異常があるのかと思って片目を交互につぶってみたが、どちらの目をつぶっても見え方に差はなかった。眼球内で光学的な影響を与える何かが原因とは考えにくい。

そうこうしてるうちに円弧は視界の半分くらいにまで広がっていった。よく見ると円弧というよりは不規則な折れ線のようで、目に入るものはその境界線で割れて見えるというか、境界線の周囲で微妙に歪んでいるように見える。帰り道に目が見えなくでもなったらまずい、というかこの先どうなるのかと、大いに戸惑う。

直感的に網膜剥離という言葉が思い浮かんだが、網膜剥離の症状ってこんなんだっけ? と疑問に思いつつ google:網膜剥剥離 してみた。が、それらしい症状が見当たらない。しかし関連する病気に気になる記述があり、いくつかキーワードを拾って検索してみると 「ご質問に答えて・・・閃輝暗点と光視症」 にある閃輝暗点の症状に似ていることに気付いた。脳血管の血流が一時的に悪くなって起こる症状らしい。ここまでで目に違和感を感じてから15分くらい経過。

15分くらいで治るらしい、安静にすればよいらしい、とわかって少し気持ちが落ち着いた。とりあえず会議室で10分程横になったところ、広がっていた円弧は視界の外に消えていって普通の状態に戻った。

改めて色々見てみると偏頭痛の前兆でこの症状が出ることが多いということで、ここから頭痛が来るのかよ、勘弁してよ、と思い身構えていたが一向にその気配はない。ラッキー、とか思ってたら wikipedia:閃輝暗点 には「中年の場合で、閃輝性暗点だけあって、その後に頭痛を伴わない場合は、まれに脳梗塞、脳動静脈奇形、脳腫瘍や、血栓による一過性の脳循環障害が原因である可能性がある。」などと書いてあって逆に困ってしまった。

症状のピークの時の見え方は この絵 が近い。って、この絵は怖すぎるっていうか精神科薬広告図像集に載ってても違和感ないっていうか、そんな感じだけど、ここまで怖くないです。

今調べたら ここの画像 も結構近いかな。