NHKから回答がありました。失望、そして希望。

前回の記事 NHK「刑法犯の少年の再犯率 最悪に」は誤報です に対して一向に返事がこず、特に訂正がなされた形跡もなく、そして問題の記事はいつのまにか消えてしまいました。

そこで、みんな大好きな @NHK_PR さんに振ってみました。

@NHK_PRさんから返事がない

しかし返事がないのです。そのかわりなにやら意味深なツイートが。

うーん。。。

@NHK_PR さんから返事をもらうコツ?

そこであのメソッドを使ってみました。。。

するとなんと返事が!

しかし回答は来ないので催促してみた

NHKの問い合わせ窓口は問い合わせ番号を発行して個別の問い合わせをしっかり管理しています。たぶん検索システムくらいはあるでしょう。担当の人に伝わったのなら返事がくるかなと思って待ちましたが2週間近く経っても何の音沙汰もありません。

そこで7月27日に以前の問い合わせ番号を添えて催促の問い合わせをWebから再び行いました。こんな内容です(番号は伏せてます)。

今年2月23日に問い合わせ番号 [*******_*******] で受け付けて頂いた件について今まで何の回答も届いておりません。
報告したニュースのページは今では削除されており訂正などがあったのかどうかもわかりません。どこかで訂正などはされたのでしょうか?
ご回答よろしくお願いします。

回答が来た! しかし。。。

ほとんど期待していなかったのですが、なんと2日で回答がメールで届きました!

しかしその内容は。。。

難波 亮丞 様

NHKのニュースをご視聴いただきありがとうございます。
お問い合わせの件についてご連絡いたします。

ご指摘のニュースですが、ホームページでの掲載期限が過ぎたので今は掲載していません。

ニュースの表現や言葉遣いにつきましては、ご指摘も踏まえ、引き続き検討と研鑽を重ねてまいります。
今後とも、NHKの報道にご理解とご支援をお願いいたします。
お便りありがとうございました。

「ニュース」担当
NHKふれあいセンター(放送)

すっごいテンプレくさい回答なんですが。。。

誤報じゃないか、訂正が必要じゃないか、って指摘をしたんですよねこちらは。それに対してこの回答ということは、

  • 「刑法犯の少年の再犯率 最悪に」は誤報だと思っていない
  • 記事削除は掲載期限が過ぎたからで誤報だからではない
  • あくまで「表現や言葉遣い」の問題だと思っている

と解釈せざるを得ません。こちらはニュースのニュースバリューの根幹(刑法犯の少年の再犯率が最悪になった)が誤りではないかと指摘したのにこの有様です。

NHKにはもう一度このあたりを問い詰めて問い合わせてみたいと思います。

しかし希望はある?

昨日、NHK Eテレで放送された「ハートネットTV「福マガ7月号」」において「都内の万引き、高齢者が少年を上回る」というニュースが報じられました。

この番組、はてな村出身(?)の荻上チキさんが出るということで録画してたんですが、後で録画を見て気付いたことがありました。

「再犯者 55%」

万引きで検挙・補導された人の再犯の状況を説明するところが「再犯者 55%」となっています。今までなら「再犯率 55%」となってもおかしくない文脈ですので、この番組のスタッフは再犯者率再犯率の違いには気付いていたのかもしれません。

そういえばチキさんのラジオでも、TBSラジオSession 22だったか、その前の Dig だったか記憶が定かではないのですが、トークの中で再犯率再犯者率問題に触れていたのを聴いたことがあります。*1

少しずつですが報道の現場でも、ニュースを歪める、時には意味を逆転さえする、再犯率再犯者率にまつわる誤解が解けつつあるのかもしれません。


*1:犯罪学の専門家を呼んだ回でもその話があったという噂を耳にしたのですが、まだ確認がとれていません…