去年宿題にしてから随分経つが、結局手記を4人分と、本を一冊(の、まだ2/3くらい)しか読めていない。手記の類はせめて10人分くらい読んでから何か書こうと思っていたが全然余裕がなくていつになるかわからないのでこのへんで軽く思った事とかを書いていこうと思う。
シベリア抑留問題については歴史教科書程度の知識しかなかったが、歴史的事実よりも抑留者の記憶の中のイメージを知りたいのでまずは手記を読もうと思い、とりあえず google:シベリア抑留 でヒットする手記を上位から順に読んでいくことから始めた。今まで読んだのは以下の四つ。
- 終戦と同時にシベリアの地に捕虜として抑留された一兵士の記憶 (高橋秀雄)
- 流転の旅路 −シベリア抑留記− (佐々木芳勝)
- 旧ソ連抑留画集 (木内信夫)
- シベリアの抑留日記 (照雲)
いずれも兵士の手記で将校の手によるものはまだ読んでいない。
手記を読んでいて「民主運動」のあたりなどよくわからないところがあったので本を一冊買った。
- 作者: ヴィクトル・カルポフ,長勢了治
- 出版社/メーカー: 北海道新聞社
- 発売日: 2001/03
- メディア: 単行本
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ロシア人研究者によるソ連側の資料から見たシベリア抑留の実態を描いた研究書。三部構成で、第一部がソ連の参戦から抑留の開始までの話、第二部がいわゆる「民主運動」の舞台裏の話、第三部が本国送還の話。読みかけで第三部はまだ読んでいない。
続きはまた今度。
手記の中では流転の旅路がおすすめ。分量が多いが(印刷すると100ページ以上ある)文章がしっかりしていて読みやすい。しかも泣ける。旧ソ連抑留画集は資料的な価値はともかくとして(抑留体験をポジティブに振り返るというスタンスで描かれているので)見ていてとても楽しめるという意味でおすすめ。