ウィルスに効く薬として抗ウィルス剤というものがありますが、抗生物質に比べるとまだ発展途上の分野です。インフルエンザ用には最近になってタミフルという抗ウィルス薬が認可されました。これはウィルスに直接作用して細胞から細胞へ移動する能力を阻害するので、体内でウィルスが広がるのを防ぎます。これはワクチンと違いウィルスの型によらず効きます。しかしタミフルは、
- 発症後48時間以内に飲まないと効かない
- 合併症などの重症化には効かないかも
- 1歳未満の乳児には危ないかも
- 耐性ウィルスが出てくるかも
ということで、いまいち使い勝手が悪いようです。
id:starfruits さんのコメントより:
タミフルは新聞にも特効薬とか騒がれたけれども感染初期にしか効かないし(ウイルス殺す作用はなく、十分増殖してしまった時期には効果がないと説明していました)
それに、症状を軽くする効果しかない(本来なら40度の熱が出る所が38度で済みました、って結局体がきついことには変わりはない)ので過度な期待はせずに内服してくださいと説明して渡してました。
タミフルにはインフルエンザの予防効果もありますが、条件付きで使用が認められており(インフルエンザ発症者と同居する高齢者等のハイリスク患者が対象)、予防用での使用には保険も効かないので、ワクチンによる予防のかわりにはならないとされています。
参考:
- [wikipedia:抗生物質]
- インフルエンザ Q&A(厚生労働省)
- インフルエンザ薬「タミフル」、2割の子に耐性ウイルス(朝日新聞)
- ★誤解していた! かぜ薬の新事実(NHK「ためしてガッテン」)
- starfruits さんのコメント
- インフルエンザウイルス Q&A−特徴と性状−(東京都立衛生研究所)*1