バナナの黙示録

バナナは飽きた、と言いつつも結局スーパーに行くとバナナを買ってくる僕。手間をかけずに食べられる手軽さ、手を汚さずに食べられる気軽さ、程良い甘味に手頃なカロリーそして栄養、そのフォルム、手触り、色つや、反り具合。これ以上何を求めると言うのだろう。

現在、朝食として、また日中や夜中に小腹が空いたときの間食として、バナナを食べている。〈おやつ/ごはん〉の区別はもはや意味を失った。バナナはおやつでありごはんである。朝も昼も夜も今も、その口よりむき身のバナナいで、その顔は烈しく照る日のごとし。

そうは言ってもスーパーで色とりどりのおやつの数々を目の前にすると、バナナでいいのか、本当にバナナじゃなくちゃだめなのかなどと、気が付くとバナナをおやつと比較している僕がいた。やはりバナナはおやつなのか? 20余年の時を越え再び浮上した人類永遠の謎を前に、ただ戦くばかりの僕だった。