「はしご問題」(その3)

風野さん*1とこから凄い勢いでアクセスが。。。

まず先に「はしご禁止」の何が気持ち悪いかというのを整理しときます。まず自分を差し置いてとか、踏み台にされるとか、そういう感覚は実は僕自身もわかるんですよ。確かに「納得いかない」って感覚はあるのだけど、それはあくまで(杏里が歌ったように)「悲しみ」なんですよ。不幸だけど不正じゃない。それをこの世にあってはならない何かのように扱って、ルールでもって一律禁止にしようという発想が僕には気持ち悪いんです。息子がエロ本持ってるのに逆上して議員に陳情して禁止してもらおうとする母親みたいな気持ち悪さ。

以下18日の日記のコメントにお返事。id:contractio さんのジャイアニズムみたいという話、はしご禁止だけ見ると微妙ですが、Wiki荒らしとかアイコン泥棒とかの話を見てるとそんな気もしてきます。

id:terazzo さんの時間や関心の競合故に排他的になるのではという話、確かにそういう意味で「はしご禁止」は合理的なんですが、競合があるからこそ「他の誰かでなくて自分」という関係のかけがえのなさを確認できるわけで、ルールであらかじめ守られている状態ではそうやって維持してる関係の価値とか必然性とかが失われてくるんじゃないかと。それじゃあ何を守ってるのとかさっぱりワカランというか。

id:Dryad さんの「自分の知らない人と自分の友達が交際する」という状況はぱど住民的には想定外では、という話。うーん、でも自分は友達が知らない人と友達になってるわけだから、他人もそうでありうるだろうというのは想像可能では。幼児ならともかく小学生にもなればいくらなんでも。。。関知できないから制裁できない、というのはそうかも。読んだら即消しのやり取りだとそこまで追求できないかも。

id:kagami さんのご批判。「帝国主義」ですか!? うーん、むしろ「ぱど厨」たちのジャイアニズムの方がよっぽど帝国主義っぽい気が。。。だって「ぱど厨」に困ってる人たちのほうがネットの世界では先住民ですし。

たぶん自文化中心主義的で相対化できてないという意味だと思いますが、風野さんや、そこからリンクを辿った範囲では、そのへんは自覚されてると思います。それでも皆さん「偏見かもしれないが」などと前置きしつつ(逃げ文言?)批判めいた感想を吐露するのは、現実に彼らが同じ社会の一員であり、関わり合いにならずに済ませるわけにはいかない相手であり、見知らぬ土地の採集狩猟民の文化を観察するのとは違った切実さがあるからだと思います。ていうか僕はそうです。

『ハマータウンの野郎ども』ASIN:4480082964 は未読ですが、「ぱど厨」を問題にしてる人は「ぱど厨」は社会階層やサブカルチャーに限定されない幅広い普通の子供達(かどうかは今のところ不明ですが)だと思っているからこそ世も末感に苛まれているのでは。

とはいえ、社会学者が当事者意識から印象批評的なレベルの話を過剰に一般化して言うのは良くないですねぇ。まったく。社会学者出てこい! って、誰??

まさか僕のこと? 僕はしがないフリーター*2ですし、大学の専門は生物工学で社会学を体系的に学んだ事はありません。宮台真司のファンサイトやってた関係で社会学の本は若干は読みますが、マンガを読む人が「マンガを」学んでるわけではないのと同様、「社会学を」学んでいるわけではありません。天下り的に「世の中こうだ」と言われても納得できないタチなので学問的なつきつめた語りを求めているだけですので、学者的なモラルを期待されてもちょっとご期待に添えないと思います。


*1:リンクされたのでさん付けw

*2:ちょっと今はフリーランスとは言えない状況なので。。。