「再犯者率」と「再犯率」

警察庁が日本版ミーガン法を具体的に検討しだしたらしいのですが、

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050107-00000000-san-soci より:

 現在の統計方法では、婦女暴行や強制わいせつといった性犯罪は、同一罪種でのみ再犯率を集計しており、平成十五年中に検挙された成人の性犯罪者の再犯率は、婦女暴行で8・9%、強制わいせつで11・5%となっている。

だからー、その11.5%*1ってのは「再犯率」じゃなくて「再犯者率」でないの?

[id:rna:20050104#p2] に書いたように「再犯者率」は「再犯率」ではないし、一般に「再犯者率」からは「再犯率」はわからないはずだし、再犯者率同士の比較が再犯率同士の比較と一致するかどうかも怪しい(罪種によって再犯のパターンが違うかもしれないから)ので、再犯性を論じるのならちゃんとした「再犯率」の統計を使って欲しいのですが。。。なのにどこを見ても両者を混同した報道ばかりで頭痛い。

僕がバカなだけで、何か難しい理論に従えば再犯者率再犯率の近似と見て問題ないとか、そういうのがあるんですかね? そういう話があるのでしたら是非ともご教授下さい。

追記

うめたろうさんの「再犯者率関連まとめ」。再犯者率問題についてテレビ局や警察庁に直接問い合わせていて頭が下がります。トラバ送りますのでよろしく。。。


*1:http://www.npa.go.jp/toukei/keiji19/H15_04_6.pdf の「44 罪種別前科数別検挙人員」という表で強制わいせつで同一罪種の前科がある人を集計して検挙人員で割ると 11.53% になるので、たぶんこれの事でしょう。