誰が信者なのか

[id:rna:20041218#p1] の件について『サイゾー』2月号で神保哲生山形浩生に反論。それもずいぶんと小馬鹿にした調子で。連載本文ではなくて小さな囲みの中でいまいち要領を得ないのですが。以下全文引用(強調はなんば)。

本誌1月号の「山形道場」にて、私、神保めが堂々デビュー。光栄、光栄。でも、元気いっぱいの文章とは裏腹に中身は統計学者ロンボルグの受け売りだけとは、ちょっとトホホ。噂には聞いていたけど本当にいるんですね、ロンボルグ教の信者って。ところで「台風と地球温暖化が関連してるなんてどこに書いてあるんだ?」とのご質問ですが、ちょうど先週(04年12月6日〜同18日)アルゼンチンで開かれていた気候変動枠組み条約10回締約国会議(COP10)で国連環境計画(UNEP)が、「昨今の異常気象は地球温暖化に起因している」とした上で、「今年1月から10月までに世界各地を駆けめぐった大型ハリケーンなどの異常気象による被害額は約9000億ドル(約9兆4500億円)に上る。温暖化対策は待ったなしだ」と発表し、特に今年の日本の台風被害をその筆頭にあげていました、ご参考まで。

いきなり信者呼ばわりかよ!! で、UNEP の発表を引き合いに出して反論しているようですが、ロンボルグが批判しているのも UNEP なんですけど。。。以下『環境危機をあおってはいけない』p478 より(リンクはなんばが追加)。

『地球環境予測報告二〇〇〇』も「地球温暖化モデルによれば、世界気温上昇は降水量、風速などの大気パラメータに影響し、嵐、豪雨、サイクロン、干ばつなどの異常気象の頻度を上げることが示されている」と主張している。
こういう各種の自信あふれる発言は驚くべきものだし、どれもIPCC一九九六年報告の結論とは明らかに正反対だ。

『地球環境予測報告二〇〇〇』というのは UNEP が出している報告書。要するに神保氏は UNEP への批判に対して UNEP の発表の受け売りで反論しているわけです。なんなんですかこれは。これじゃあどっちが信者だかわかったもんじゃありません。つまんない煽りは抜きでもう少し実のある論争をお願いしたいところです。

あと、山形氏のもう一つの論点「マスコミがクマや台風に便乗して温暖化問題を煽らないのは排出努力をさぼりたい産業界の圧力では? というのは邪推でしかない」という点もきっちり答えて欲しいところ。



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