絶対世界モチベーション

(タイトルに特に意味はありません)

busky さんのレスは「いいこと言ってる」[id:strange:20050802#p1] と思うが、こういうミクロな視点の「あなたがモチベーションを維持するにはどうしたらいいか」的な処方箋では足りない部分があると思う。

というのは、競技人口とか競技のレベルとかマクロなパラメータに対しては、競争に勝つこと(あるいはそれによって得るモノ)に対する満足がモチベーションになるっていうのはかなり効いてくるから。経済とか科学技術とかの進歩がそうであるように。

そしてマクロなパラメータは個人のミクロな満足にも跳ね返ってくる。例えば競技を「楽しむ」タイプのプレーヤーが増えると熱く燃えるタイプのプレーヤーがスポイルされるとか。井上雄彦『リアル』の主人公たちみたいに。

それと直観的に予想されるのは、加野瀬さんの*1予想する世界では、レベルごとの人口を表す競技人口ピラミッドを作った時に、綺麗なピラミッドにならずに真ん中あたりがやせ細った尖ったピラミッドになるであろうということ。上を目指さない人はレベルが伸び悩むから下の方が膨らんで、中間層は若い天才か負け続けても挫けない別の意味で天才的な努力家しかいなくて、どちらも人口比的には少数派だから。

競争で人が成長するには自分より少し上のレベルと人と競うのが理想というのはよく言われるけど、痩せたピラミッドの下ではそれがやりにくくなる。世代交代が進めばピラミッドの先端が消失してしまうのではないか。プレーヤーは消えてもそれを見ていた人たちの記憶は消えない。かくして「昔の××はレベル高くてよかったのに、今じゃどうよ?」みたいな愚痴がちまたに溢れ帰るイヤな世界が到来すると。。。

*1:羽生さんの? 『決断力』は未読なのでわからないけど。