「奇跡の人」とはサリバン先生のこと

ガラスの仮面』の関連で色々調べていて発見。

ヘレン・ケラー神話(マンガの中の聴覚障害者) より:

問題
「奇跡の人」とは、誰のことをさしているか?

ほとんどの人は、ヘレン・ケラーのことだと思いこんでいる。間違いだ。正解は、アン・サリバンなのだ。
これは原題 "The Miracle Worker" を見れば、意味がよりはっきりする。意訳すれば「奇跡をもたらした人」ということになろうか。決して、「奇跡が起きた人」という意味ではない。これが「奇跡の人」と訳されたばかりに、このへんの区別があいまいになってしまい、ヘレン・ケラーを指しているという誤解になってしまったのだろう。

知りませんでした! ネタ元のサイトには他にも知らなかったことがいっぱい(ヘレンは実は「ウォーター」と叫んでないとか)。

ガラスの仮面』の描写はわりと酷評されています。『ガラスの仮面』に限らず史実に大胆な演出が加えられた戯曲『奇跡の人』をベースとしたものは問題ありとしています。

「奇跡の人」の野獣のようなヘレンをもって、障害者全般に当てはめてしまう。ヘレンは元から聡明な子であったことを見落として、教育さえすれば「奇跡の人」のような事ができる、と思ってしまう。実際に、ヘレンのようになることを期待して我が子に無理な教育をしてしまう、障害児の親は多い。
こういう不自然なヘレン・ケラー神話は捨て去らねばならない。ヘレンの実像を見直さねばならない。

サリバン先生は「ウォーター」の後も生涯ヘレンの支えとなり指文字の通訳をしていたそうです。そんなサリバン先生とヘレンの写真が残っているとか。

余談だが、国会図書館で調べたときにヘレン・ケラーの写真集を見つけた。若いときのヘレンの写真もあった。すごい美人だった。たいていの人は、年寄ったヘレンの写真しか知らないだろう。僕が見たのは、ナイアガラ滝のそばにたたずむヘレンとサリバンである。あたりの様子をヘレンに伝えるために、手を取って指文字を使っていた。このシーンは、今の人が見ても萌えるだろう。この写真を見たことのある人は極めて少ないと思う。

萌え2.0的に正しい萌え発見!

追記: 映画『奇跡の人』

映画『奇跡の人』の日本語版ビデオのパッケージには「「奇跡の人」アニー・サリバン」と書かれているそうです(奇跡の人 (1960年代1970年代を彩った女優たち)より)。

この映画、もとはモノクロですがカラー化されたものが DVD になっています。
奇跡の人 [DVD]