ギョーザの件

中国製冷凍ギョーザの中毒事件*1、またチャイナフリーやらなにやら言う声もあるけど、通常懸念されている残留農薬で問題になるのは慢性毒性であって、今回みたいに急性毒性が問題になるほどの濃度で「残留」というのは今時考えられないわけで、製造工程で「混入」した*2ということなのだろう。

かといって食品の製造工程に農薬を入れる理由はちょっと考えられないので、こないだのペットフードの事件とか、あるいは昔日本であった森永ヒ素ミルク中毒事件みたいにコストダウンのために敢えて危険なものを入れたという話でもなさそうだ。事故かもしくは犯罪ということだろう。

中国では農民が調味料と間違えて口にした中毒事故もあるそうだが*3、食品工場でそういうミスがあったらもっと大規模な事故になりそうだし、検査で発覚するんじゃないかと思う。正直犯罪の予感がするし、そう思う方が一回きりの特殊な事件ということで食品の製造・流通のシステムそのものを疑わずに済むから安心なんだけど、一方で反中感情を煽りかねない話でもある。どっちみち食品産業への影響は避けられそうにないけれど。

JTと生協の記者会見の速報記事*4を見ていて思ったのは、問題発生後の対応はまずいが、製造から出荷までの検査体制は思ったよりまともだということ。問題のロットも試食検査していたようだし。検査担当者も命がけだ。。。ルーチンワークはしっかりしてるけど危機管理がダメってことなのか。