動物愛護法と児ポ法改正

個人的には動物愛護法を連想しました。」

* 動物の愛護及び管理に関する法律 (http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S48/S48HO105.html)

「以前からあの法律の性格が相当慈悲深いというか、倫理の範疇に踏み込んでいるところには惹かれておりまして、法律には疎いんですが、成立に至るまでにはおそらくこんな発想があったんじゃないかと妄想しています。」

児童の愛護及び管理に関する法律とか (イン殺)

確かに。僕もそのあたりには惹かれて、じゃなくて疑問に思っていて、以前なぜ猫を殺してはいけないのかというエントリを書いたことがある。今回の児童ポルノ禁止法改正騒動と2000年の動物愛護法改正はイン殺さんが思っている以上に似ている。

2000年の動物愛護法改正は立法の段階では環境浄化による犯罪抑止が目的になっていたようだ。具体的には酒鬼薔薇事件がきっかけになっている。凶悪事件の前兆現象として動物虐待が繰り返されることから、動物虐待の段階で規制をかけることが犯罪抑止になるという発想だ。そこからさらに表現規制による環境浄化というところまで踏み込んで、動物虐待表現の流通を規制しないかという話すら出ていた。

以下は第154回国会で提出された社民党阿部知子議員の質問より:

動物を傷つけ殺すなどの虐待をした文章や画像がインターネット上に掲示されることがある。このような文章や画像は見る者に言われなき恐怖を感じさせ、青少年への悪影響も計り知れず、より凶悪な事件へ発展しかねないと考える。これらは社会通念上許されない行為であることを考えた場合、掲示させないための何らかの規制が必要であると思われるが、政府の見解を示せ。

なぜ猫を殺してはいけないのか (宮台真司とその思想)

構図は児童ポルノ禁止法改正の動きと同じだ。違うのは規制対象が抑止すべき犯罪の被害者と重なっていて表現と犯罪の関連がより受け入れられやすいというあたりか。