学生時代に読んだ『チベットわが祖国』(木村肥佐生訳)を文庫版で最初から読みなおしています。当時読んだ時と同じ気持ちになるところもありましたが、*1当時はほとんどスルーしていた部分に気付いたりもしました。
私は次第に、私自身のことはより少なく考え、他人のことをより多く思うようになり始めた。そして私は同情、憐れみの観念に気づくようになった。
ダライ・ラマ『チベットわが祖国』 p63
これは彼が15歳の頃のことだそうです。僕が真剣に他人のことを思うようになったのは30歳を過ぎてからです。そしてそれは遅すぎました。