住所登録に関する要望

僕自身は netnews に投稿してた頃からずっと実名でやってきてるし、匿名で発言する気はないのですが、住所を知られるのはちょっと辛い。公の場で発言するからには最悪訴訟沙汰までは覚悟してるけど、ストーカーとか殴り込みとか非合法な諸々はさすがに勘弁です。流出防止策がちゃんとしてて、法的拘束力のある照会以外は弾いてくれれば許容範囲。

ネット通販サイトには住所登録してるじゃないかって話もあるけど、流出云々は別として、僕がはてなに書いた内容を理由として通販サイトに照会するというのは不可能なので、言論への圧力の心配はないわけです。

で、問題なのは、

  1. トラブル対策以外の利用が予定されている
  2. プライバシーポリシーがゆるい
  3. はてなが規約を正しく運用できるか疑問
  4. 段取りが悪くて結果的にコミュニティが壊れてしまった

1 は、流出の可能性を高めるので問題。例えば「アンケートはてなでの年齢、性別、住所による絞込み機能」とか「登録情報に応じた広告などの情報の発信」だとシステム内に住所データが常に流れている状態になるわけで、トラブル発生時にのみ手動で参照するシステムに比べてリスクが高い*1。また、リスクを下げるために「トラブル対策以外に利用しない」というオプションがない。有料オプションでもいいのでこれは選択できるようにして欲しい。

2 は、11月2日版の改定案で言うと法的拘束力のない照会に対して甘い点と、「当社のサービスを向上させることを目的とする」みたいな曖昧な点は困る。

3 は、表面的な表現とは別に、プライバシー情報の扱いに対する敏感さに欠ける部分がはてなには見られるので、事例によってはうっかり自ら規約を破ってしまうのではないかと心配。ウェディング事件はそういう例でしたし。

4 は、説明不足、誤解や憶測を招きかねない説明、いきなりデッドラインを設定して見切り発車、というあたりがユーザの混乱を招いて、部分的ではあるけどユーザ同士のつながりが壊れてしまったこと。

そんなんで壊れるような絆なんてどうでもいいなんて言う人もいるかもしれませんが、キーワードを媒介にしたゆるい繋がりが簡単に作れるのがはてなの魅力なわけだし、簡単に繋がれるとは言っても簡単に切れてしまうのは辛いわけだし。

ていうか、はてなの中の人たちはあんなにコミュニティの価値を大事にしてたのに、なんでこんなことになっちゃうかなと。キーワード絡みの(僕から見れば)つまんない紛争も管理者権限でざっくりやらずに話し合いで解決しようとしたり、各種ガイドラインとか、民主主義もどきな管理体制がユーザのコミュニティへの帰属意識を高めていて、それがコミュニティの価値を高めて、という流れがあったのに、それが今回の件で止まってしまった感じ。


って、色々理屈並べたけど、引っ越し検討してるユーザ達が今一番望んでいるのは、実は、はてな側からの「出ていかないで!」的なよびかけなんじゃないかな。信頼関係って理屈以上に互いに互いを必要としているっていう感覚的な部分が大事だと思うから。


*1:そもそもこういう利用で番地まで含めた住所データが必要なんだろうか?